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いや〜びっくりしました。
どのくらいびっくりしたかって、気がつけばこのぼやきが10ヶ月にもわたって放置されていたのと同じくらいびっくりしました。
僕は目覚めると「何故?」と思うようなことがよくあるんです。例えばよくあるのが朝起きて鏡を見ると顔に引っ掻かれたような傷を負っていること。 最初は枕のファスナー部分の金具にやられたのかと思って気にも留めませんでしたが、ある日金具なんてひとっつもついてないことに気づいて謎はいっそう深まりました。僕に何らかの恨みを持っている人が夜な夜な忍び込んできて、地味に顔を引っ掻いているのかとも思いましたが、どうせ恨みを晴らすのであればもっとド派手にいくだろうと、この推理もお蔵入りしました。で未だに未解決のまま。 しかし、今日の出来事はこれを遥かに上回る「?」のオンパレードでした。 寝起きのさほどよくない僕も、目を開けた瞬間「?」の続出に再び目を閉じることはありませんでした。 で、何があったかと言いますと、最近多少は暖かくはなってきたとはいえ皆さんも掛け布団と毛布の2枚看板でこの寒い夜を過ごしているのではないかと思います。僕もその例外にもれません。 そしてこんなことは言うまでもないですが、まず床の上に(ベッドの場合はのぞく)敷き布団、その上に己の肉体、その上に毛布、その上に掛け布団という構図が出来上がっているはずです。
掛け布団 ↓ 毛布 ↓ 肉体 ↓ 敷き布団
これは疑う余地もありませんん。 まだ僕が言葉も喋れず、よちよち歩きしていたとき母親が僕にしてくれたように、26年間変わらずその形で冬を乗り越えてきました。 当然昨晩もそのようにして電気を消して布団に潜って目を閉じ、必要以上に寝返りを打ちながら眠りに入っていった訳ですよ。 そして数時間後。目覚めてみるとあら不思議、先ほど説明した構図が
毛布 ↓ 掛け布団 ↓ 肉体 ↓ 敷き布団
となっていたんですよ!!
それもぐしゃぐしゃってなった状態ではないんです。 まるでベッドメーキングされたかのようにきれ〜いに重なってるんです。毛布の方が掛け布団より少し小さいもんですから、親ガメ子ガメ状態ですよね。 それで僕が開眼一番そのことに気づいて何をしたかって言いますと、とりあえずあたりを見回しますよね。 誰もいるはずもないのですが、とりあえず見回しますよ、こんなときは。 でその次に何するかって言うと毛布をめくって掛け布団の存在を確認しますよ。 いや、寝起きなもんで頭が半分死んでるんです。そんな状況下でこんなことになってるんで若干のパニックに陥ってる訳です。 で、徐々に頭が起きてくると必死になって「何故こんな状態になってるんだ?どうすればこの状態になりうるというのだ?」と頭をフル稼働させて考えるんです。 まずわからないのが、どうすれば毛布が掛け布団のマウントをとれるのかということ。 26年間一度だってなかった。いつも掛け布団が毛布からマウントポジションをとり続けてきた訳です。もっと言ってしまえば布団の起源にさかのぼると何百年何千年と培ってきた歴史が、今僕の目の前で文字通り覆されようとして、いや!覆らされてるわけですよ!! よくよく考えれば歴史的瞬間に立ち会っている訳です。独裁政権に反旗を翻したのですよ、毛布は!!
まぁ、んなことはどうでもいいんですが、なぜ毛布が掛け布団の上にいるかですよ。しかも美しいほど自然体で。 考えたのは、まず僕が布団を掛け布団の中で蹴り続けますよね、すると毛布はどんどん足の方へと追いやられる。次第に掛け布団から頭を出し、完全にフリーな状態になったとしても、そこからどのようにして掛け布団の上にあがるのか?それも綺麗に。 だめです。いかにして考えてもこの謎は解明することができません。もしこのぼやきを読んでいる方の中に物理学や人体工学の権威の方がいらっしゃいましたら何卒この謎を解き明かし、ご一報ください。もれなく世界一心のこもった「ありがとう」を贈らせていただきます。
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