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人は進化の上で様々な表情を手に入れてきた。 嬉しいとき、悲しいとき、怒っているとき、楽しいとき、人はその時に合う豊かな表情で相手に対して言葉以上の印象を与えることがある。 しかし、そんな表情の中でも時として意図しない印象を与えてしまうのが「笑顔」(造り笑顔は除く)である。 笑顔というのは人の持つ表情の中で一番光り輝く好印象を与えるものかも知れない。 張りつめた空気の中でも笑顔を一つ浮かべるだけでその場の雰囲気が和むこともある。初対面の人間に好印象を与えるのに一番手っ取り早いのも笑顔を見せることかも知れない。また、きつい言葉を発していても、表情が強ばっているのと、柔らかい笑顔であるのとで相手受ける印象は全く違うモノになる。 そんな人にプラスイメージのある笑顔でも時と場合によっては全く逆の印象を与えてしまうことがある。 それは一人笑いである。 町中などでよく見かけるが、歩行中にニヤニヤと笑っている人をみると好印象を抱くと言うよりはむしろ不気味である。 きっと当の本人は何かいいことがあったのか、思いだし笑いをしているのか、とにかくほほえましい事があったのだろうが、見ている第三者としては不可解でそれでいて恐い。これがもし2人で歩いているうちの一人がニヤニヤしていても何ら不自然ではない。これが三人四人と数が増えても同様のことが言える。 しかし、これが一人の場合だけは何故か不気味なのだ。 不思議である。 別に一人で笑ってはいけないのではないのだが、何か近寄りがたいオーラを発するのだ。 そこでこの「一人笑い」を有効活用できないかと思い悩んだあげく、打ってつけの利用法が発見された。 それは街頭などでビラやティッシュが配られていて、それを少々うっとうしいと感じる方がおられることだろう。その時にこの「一人笑い」を発動させるのだ!! それも半端な「微笑」程度ではいけない。「爆笑」に近いくらいの笑顔を見せるのである。(但し発声は厳禁)または、「苦笑」にも似た笑顔を見せるのもいいかも知れない。 そうすれば配っている人は不気味に感じてビラやティッシュを渡すことが出来なくなるであろう。下を向いたりポケットに手を突っ込んだりしても差し出されてしまうのであれば、いっそのこと目と目をしっかりと合わせて「ニヤニヤ」と笑ってやるのだ。 もし僕がビラ配りのお兄さんだったら確実にそのような危険人物は避けるであろう。むしろ目をそらしてしまう。 こんな有効活用のできる「笑顔」はやはり万能で一番素晴らしい表情なんです。
注:ただし、これを強面のお兄さん等に使用するとおいたを受ける場合がございます。ご注意下さい。
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